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□隠(なばり)の太公望【NORA】
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「だぁーーーっ!!あんのドブス!!何でいっつも池に落とすんだよ!」

「…あんたも懲りないすね」


少しでも楽であるように、そして魔力をコントロールする訓練のために施された封身を無理やり破るコイツは本当にバカだと思う。
すべて、あんたの為だってのに。


「オイ、フヌケ!いつまでヒトを釣り上げてるつもりだ?」

「わざわざ助けてやったってのに…可愛げねぇな」

「テメェなんかに助けてもらわなくたって…」

「泳げもしねぇくせに」


コイツが言った通り、池に落とされるのは毎度の事。
そのくせ全く学習していない。
はじめの頃は溺れて慌てる様子が面白くて傍観を決め込んでいたが、毎日のように溺れられたんじゃ、のんびり釣りも出来やしない。

釣り上げてやれば安堵の表情を浮かべるくせに、口を開けば悪態ばかり。
本当にムカつくガキだ。


「風邪を引くことはまずないでしょうが…あんた、バカだから」

「テメェ…!誰に向かって口聞いてると思ってんだ!オレ様は…」

「『無敵の大悪魔、ノラ様』、だろ?大悪魔ってからには何でも出来るもんだと思ってたんすがね…まさか泳げないとは」
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