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□佐助日記〜St. Valentine Day〜
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「佐助、これを政宗殿から戴いたのだが…」

そう言う主の手には、何やら小さな箱がちょこんと乗せられていた。

「『こちょれいと』という西洋の菓子らしいのだが」

「旦那、『こちょ』じゃなくて『ちょこ』ね」

そうか、と納得する主の視線は、自分を呼んだときからずっと、掌の箱に注がれている。

「どしたの?食わないの?」

甘いものには目がない主が、抑止されている訳でもないのに、見つめたまま手を出さないでいる。

「政宗殿が、妙なことを言っておってな…」

「妙なこと?」

「うむ…」
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