BASARA短文
□懸命の銘
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今日もまた、戦場の冷酷な音。それがどうした。
存在の証を残せずとも。
「この現実を動かしてやる」
名を残し、血を残し。
それはアンタの役目だから。
俺はただ冷たく舞う。
それが俺の現実。
だからアンタは生き延びて。
この世に証を残して。
無慈悲な現実。
無慈悲な現実。
存在を消さないで。
アンタのその笑顔に憧れていた。
だから俺は冷たくなれた。冷酷な音の中で。
誰も望まない不協和音の中で。
移り変わるは世の常。
情け容赦ない現実。
それでも何かを残せるのなら。
俺は、生きて欲しかった。
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