頂き物&捧げ物
□片倉さん家。
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うちの両親は、ちょっと過保護な気がする。
いや、きっと過保護、絶対過保護。
嫌いじゃないが、正直鬱陶しい。
でもその鬱陶しさが、実は少しだけ嬉しかったりもする。
こんなこと、本人達の目の前で言ったらどんな顔するかな。
【片倉さん家。〜長男の一大事〜】
週の半ば、何気に気だるい木曜の朝。
いつも『遅刻しますよっ!』と布団を剥ぎ取る母親が来る前に、珍しく自らの意志で起き上がる。
理由は、右目の違和感。
昨夜就寝時にはなかった妙な熱を感じ、まだ眠たいながらも無理やり身体を起こす。
夜更かしが祟ったか?などと考えつつ、布団から這い出しとりあえず洗面所に向かう。
水で洗えばこの違和感もなくなるだろう―そんな思いで扉を開き、鏡に目を遣る。
「…んなっ!?」