れいにー★ひーろー
□最近の日課、的な
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並盛中は、今日も平和です。
―――…キンッ！！
(すごい…今日もホームランだぁ…)
あたしは最近、放課後
１人で教室にいるのが
最近の日課になっていた。
理由は…
『やっぱかっこいーな、山本君……』
同じクラスの、山本武君。
野球部の期待の星で、
人当たりもよくみんなの人気者。
ちょっとバカでかなり天然だけど、
それもまた彼の“味”だ。
２年生になってクラス替えをして、
たまたま同じクラスになって、
たまたま最初の席が隣で、
たまたま山本君が教科書を忘れたので
見せてあげたりしていた。
(ホントにたまたまなんだからね！)
それで、彼はやっぱりみんなが
キャーキャー言うだけあって、
カッコいいし、おもしろいし、
すごく素敵な人で、
平凡なあたしはすぐに恋に落ちた。
と言っても、山本君は誰にでも優しいから
(嫌味じゃないよ！みんな平等ってコト)、
多分あたしなんて
(当たり前だけど)
ただのクラスメイト。
名前くらいは覚えてくれたかもしれない、
席隣だったしよく教科書見せてたから。
でも、それでもやっぱり山本君からしたら
あたしはただの普通の女子でしかなくて。
わかってるけど悲しい。
悲しいけどわかってる。
葛藤の毎日。
でも、山本君が誰とどうなろうと、
山本君が幸せならいっかぁ…
…なーんて、んなコト言えるほど
オトナじゃねーんだよバぁーカ！
…とか、考えるのすら馬鹿馬鹿しいコトを
延々と考えながら、いつも野球部を見てる。
部活には入ってない、
人間関係がめんどくさいから。
人間っていまいち信用できないんだ、
まぁあたしも人間なんだけどね…
だからあたしもあたしを信用してない。
だってあたしも人間を裏切ったりするから。
でも別にみんなと一線ひきたい
とかそーいう訳じゃないから、
普通に学校生活送ってるつもり。
あぁ、それにしても山本君カッコいー…
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