Labyrinth(話)

□4限目:距離
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今日、テストの結果が返ってきた。


泊り込みでテスト勉強だの屋上で勉強だの色々とやったにも関わらず
相変わらず俺と土方の成績はそれなりで高杉と沖田はそれぞれの苦手科目が悲惨な結果だった。

まぁそれでも沖田はギリギリ赤点は取らなかった訳だが…高杉は赤点
おかげで俺ァ高杉に放課後勉強を教える羽目になってしまった
…とは言っても、大抵放課後はこいつと一緒に居たので他に用事もないし良いのだが
問題児クラスとは言えども、高校生たるもの勉学はきちんとしなければならないという事だ。

わざわざ全員で残る事も無いだろうと思い、沖田と土方は先に帰らせて、教室には俺等だけ
外では遠くから部活生の声が聞こえ、夕焼けでオレンジ色の日差しが差し込む
高杉は教師から出された課題を黙々と解き、俺はそれに向かい合う様にして椅子に座っていた。



「……銀時。」
「……。」
「…オイ、銀時。」
「…へっ!?あぁはいはい…何?」
「どうしたんだよ、ボーっとしやがって…」
「べ、別に…」



別に勉強を教える事に対しては何の問題も有りはしない。だが…


(愛してる……)

あの一件から…どうもまともに高杉の顔を見ることが出来ない。









4限目:距離













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