銀魂(話)

□エイプリルフール
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「土方さん…」



名前を呼ばれ振り返った瞬間俺の瞳孔は多分普段以上に開いていた事だろう
視界に映ったのは何故か女物の着物を着て恥らうように瞼を伏せ気味にしている…総悟。
今まで藁人形で呪われたり妖魔降臨なんてされてたりバズーカ向けられたりバズーカ向けられたり…
まァそんな事はあったにしてもこんな風に偉く大人しく着飾って俺の前に立っている総悟を見るのは初めてかもしれない
つーか丈の短い女物の着物からは男のものとは思えない細身で白い肌が覗いており何故か細かに化粧までしてやがる。



「お前っ…何つー格好してんだァァァ!!」
「変、ですかィ?」
「いや、変とかそういう問題じゃなくてだなァ…」



似合ってますとも!!そう口に出来たらどれだけ楽だろうか―…
そのままゆっくりとした歩調で俺の隣まで歩み寄ると総悟は着物に皺が付かない様に俺の隣に腰を下ろした
…つーか、気のせいかもしれないけど自惚れじゃないけど…マジこれ自惚れとかじゃなくて、俺…見つめられてる?



「土方さん…」
「あ?」
「…好きでさァ」
「へ―…って、はァ!?」


マジで今日どうしちまったんだコイツは!!んな恥じらい気味に好きだなんていうキャラだったか!?
つーかもしかしてこの女物の着物着た女装って感じなのは俺の為なのか、そうなのか!?



「お前…熱あるんじゃねェか?」
「酷ェや土方さん・・・俺が真剣に告白してんのに!!」
「いや、えーっと…」
「わざわざ土方さんに嫁ぐ為だけに男を捨てたんですぜィ!?」


嫁ぐ
ってお前はどう頑張ったって男だろォォ!!…とか考えている反面内心嬉しいかも、なんて思っている俺もどうかしている。
いやいやコイツの事だから何か裏があるのかも知れねェ…けど、悪ふざけで此処までするか?
もしかしたら総悟は本気で俺に言ってくれてるのかも知れねェ…だったら答えは一つだ。



「その、何だ…俺もお前の事、その…好き、だ」
「土方さん………気持ち悪ィ冗談よして下せェ」
「そうかそうか…って、ん?」
「今日はエイプリルフールですぜィ?今日は偶然山崎と一緒に女装で密偵捜査だったんでそのままあんたを驚かしに来たってのに…」



状況が理解できないんですけど…



「それは、つまり…今のは全部…」
「嘘でさァ、なのに土方さんってば本気で返事して気持ち悪ィ」
「気持ち悪ィ!?…上等だ、表でろ総悟ォォォ!!」
「キャー!土方さんに襲われるー!」
「ふざけんじゃねェェェ!!」





エイプリルフール
(本当は、嘘の反対の反対の反対!!)






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またも何の突拍子もなく思い浮かんだネタです
隊長h多分密偵捜査とかは無いけど^^…←
 

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