□いずれ時が経って変わってしまうのなら、今すぐにでもどうぞ
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「あ、咲人おはよー」
「おはよ、にーや」
「トースト焼けたよ」


朝、目が醒めたら、
当たり前のように、
新弥が朝食を用意してくれている日常。
ちなみに此処は俺の家、
つまり、本来俺が作るべきなんだ。


「いつもさ」
「ん?」
「ごめんね」
「なにが?」
「なんでも新弥に任せっぱなしじゃん」
「ふ、こんなときは何て言うんだよ?」
「あ、ありがと」
「そ。『ごめん』より、そっちのがいい」


新弥はふにゃりと笑った。
つられて俺もにこりと笑う。


「もう、新しい生活にも慣れた?」
「、うん…そうだね…」
「体、もう傷はない?」
「も、もう少しかな?」
「…そうか…はやく治るといいな!」


傷について…いや、過去について聞かれると、俺の心はギュと苦しくなる。
それと、新弥の優しさにも苦しくなる。


「咲人、完治したらお祝いだぜ?」
「別にいいよ、そんなの」
「いや、やらせて?咲人のお祝い」
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