H×B

□きみと知る未来
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冬の気配が訪れ始めた休日。
精霊たちの息吹が聞こえてきそうな清々しい朝。

「うーん、早起きした日は気分が良いなぁ」

うんうんと呟き、

「……寝てる、よね」

こっそりとこっそり、階段を降りて下にいる相方の寝顔を覗き見る。

口を開くと多少あれだけど、黙っている未知の顔はこの世の誰よりも可愛いと私は自負できる。

だから爽やかな朝に可愛いものを拝もうと、胸を高鳴らせながら私は…

「ちょ、あれ?」

い、な、い。

「み、未知?朝早くからふざけてないでよね…。ベッドの隅に寝てるなんてそんな典型的な」

未知は悪戯っ子かそれとも子供か。両方か?

私は緩む口元をきっと引き締めてシーツを勢い良く捲った。

「見つけた!…あ、あれー」

……なんて叫んだ声は虚しく空っぽのベッドに向けられた。
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