H×B

□お互いさま
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天地学園を卒業して、あたしたちは普通の大学に進んだ。

キジっちゃんもあたしも同じ大学の別々の普通の学部。刺激のない毎日だからたまに剣がすごく恋しくなる。

キジっちゃん相手に剣を交わしても、こんな街中で思う存分練習する場所はなかなかなくて、今やあたしの実家の畑でチャンバラして競うか、予定の話で友達沢山集めて仕合うかなー、なんて位。

そんな普通な(キジっちゃんは変わらず便利に精霊を操ってるけど)学生になってつまらない日常、…と思ったら入学して早数ヶ月でトラブルはやってきた。

「うあー、また」

「なにさ、未知」

長身のキジっちゃんは笑って小さいあたしを見下ろした。
毎度ながら、む、と思いつつ腕いっぱいに抱えたラッピングされた包みを指差した。

「プレゼント貰ってるー」

「ああ、これ?うん、私のファンだって子達がまたお菓子をね」

「今週で何個目〜?」

そう、プレゼントを貰うのは今回はじめてじゃない。
長身でキリっとした目で涼やかな立ち居振舞い、中身は相変わらずのヘタレだけど見た目は格好良く育ったキジっちゃんは大学に入ってから女の子たちに騒がれていた。

キャンパスを歩くといつも何処からか黄色い視線を感じて、正直落ち着かない。
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