サクラ大戦

□バカも相手次第
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平和なシャノワールのお昼、私は弓の鍛錬をしようかと廊下を歩いてた。

地下へのエレベーターを押そうとしたその時、扉が開いて…

「ああ、花火さーん!」

「きゃ!」

飛び出してきたエリカさんに私は抱き締められる。

「んっ…」

二人で転びそうになるのをどうにかこらえて、エリカさんの顔を覗きこんだ。

「どうしました?エリカさん」

「うぅ…」

するとエリカさんは目尻に涙をためて、拳を強く握りしめた。

「ロ、ロベリアさんがぁ…またバカバカって連呼してきたんですよー!」

「ああ…」

私としては二人の微笑ましい日常そのものの象徴、けれど当本人が悲しんでしまっては居たたまれない。

頬に左手をあてて考えている時、空いた右手をエリカさんは握った。

「普通恋人に後ろから抱きつかれたら「愛してるぜエリカ」とかいいません?!いいますよね?!」

愛してるよ花火、byフィリップ

愛しておるぞ、byグリシーヌ

「…ぽ…」

「あーん…、その様子、花火さん絶対言われてる…ズルいです…」

更に落ち込むエリカさんの姿に、私は慌てて現実に帰ると笑いかけた。

「いっ言うかどうかそれぞれですけれど…ロベリアさんは多分言わない方かと…」

エリカさんに言っているロベリアさんがどうしても想像出来なくて、私は頭を抱える。
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