戦が終わった後の体は血がべったり。
そして、銀時の左目が無くなっていた。
銀時はすぐに医療班のヤツらに連れられて行った。
俺はただ立ちつくしていた。
アジトに戻ると、医療班が銀時の部屋から出てくるのが見えたので俺は銀時の部屋に足を踏み入れた。
「銀時…?」
銀時は、布団に寝かされたまま右目をうっすら開けた。
左目には包帯が巻いてある。
俺は布団の横に座った。
「ごめんな…。銀時…。守ってやれなくて…!」
ぐったりとした銀時を見て、じわじわと涙が浮かんでくる。
「銀時…ッッ!ごめん、ごめんなッッ!」
銀時はただ俺を見ていた。
嘆くでも悲しむでもなく、ただ俺だけを見ていた。
銀時の左目に俺が映ることは、もう無いんだと思うと余計涙が溢れた。
「ごめんッッ!ごめんなさいッッ!銀時ぃ…ッッ!」
俺は、黙ったままの銀時に何度も謝った。
「銀時、何でも俺に言って!俺にできることなら何でもするからッッ!」
すると、銀時の右目は俺をとらえた。
そして、言った。
「その瞳、ちょうだいよ。」
その瞬間、俺の左目は無くなった。
「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙ーッッ!!」
左目に映らなくなったのは俺じゃない。
銀時、お前だったんだ。
『その瞳、ちょうだいよ。』