ホモ部屋
□一石二鳥
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「光っ」
無駄に高いテンションで話し掛けた。
嫌なものでも見るかの様にのそっと振り替える、光。
「…何スか」
「お前飴要らん?」
その一言で光の目がパッと光った(ように俺には見えた)
「欲しい」
その一言を待って、俺は光に口を近付けた
口の中のゲロ甘な飴をどうにかしたいと思っとったのもある。
光にキスしたいと思ったのもある。
一石二鳥っちゅうんは、このことやろ?
「な、何なんスか!謙也さん!?」
生意気にも名前呼び(しかも先輩やなくさん呼び)の光の唇に吸い付くように口付ける。
からん、
そんな音をたてて、飴は相手の口ん中に入ってった。
「謙也さんの阿呆ッ!!!」
顔真っ赤にして、怒ったって怖くあらへんねんけどなー…。
「ごめんな、今度何か奢るさかい気直してや」
謝りを口にした途端、パッと笑って。
「ほんなら、今度焼肉連れてってください」
ニコニコ笑顔で言われたせいか、断れやん自分に嫌気差すわ
……明日からしばらく貯金せな……。
END
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