ホモ部屋

□一石二鳥
1ページ/2ページ

「光っ」

無駄に高いテンションで話し掛けた。
嫌なものでも見るかの様にのそっと振り替える、光。

「…何スか」
「お前飴要らん?」

その一言で光の目がパッと光った(ように俺には見えた)

「欲しい」

その一言を待って、俺は光に口を近付けた

口の中のゲロ甘な飴をどうにかしたいと思っとったのもある。
光にキスしたいと思ったのもある。
一石二鳥っちゅうんは、このことやろ?

「な、何なんスか!謙也さん!?」

生意気にも名前呼び(しかも先輩やなくさん呼び)の光の唇に吸い付くように口付ける。

からん、
そんな音をたてて、飴は相手の口ん中に入ってった。

「謙也さんの阿呆ッ!!!」


顔真っ赤にして、怒ったって怖くあらへんねんけどなー…。


「ごめんな、今度何か奢るさかい気直してや」

謝りを口にした途端、パッと笑って。


「ほんなら、今度焼肉連れてってください」

ニコニコ笑顔で言われたせいか、断れやん自分に嫌気差すわ

……明日からしばらく貯金せな……。



END


 
 
 
後書き→
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ