ホモ部屋

□素直が大切
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「俺に言ったんやないんですか」
「何を?」
「邪魔や、言うたやないですか」

口をあんぐりと開けて。は?って言うた。

「あれは千歳に言うたんやで?」

もしかして、財前に言うたかと思った?
軽く口にされて、笑うから何や悔しい。


「さっき千歳先輩に笑い掛けとったんキモかったッス」

苛つく笑顔やった、と付け足せば、苦笑された


「千歳のは作り笑いやからな。…そういえば、」
「は?」

千歳先輩が来る前に話そうとしていたことを言うつもりやろか。
「俺、真剣にお前のこと好きやねん。」

真剣な顔で、愛の台詞。

「…は?」

いつもの様子なら憎まれ口も叩けたやろうけど。今はそんな様子やなくて。戸惑いの言葉だけが頭ん中ぐるぐる渦巻く。


「俺も、好きですよ」

素直な言葉を口にして、しもた、俺こんなキャラやない。とか思ったけど、白石部長の満面の笑み見れたから良しとするしかないわ。


END


 
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