現在
□全てベジータの仕業。
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「ブラって、益々あんたに似てきたわ。」
そう言う私に、あんたは首を捻る。
「俺にはお前に瓜二つに見えるが?」
「まぁ可愛くて、頭がいいって所は私譲りだけど。」
「その自信過剰さは、しかとトランクスが受け継いだ様だな。」
あんたが柄にもなく小さく笑うから、思わず見惚れちゃったじゃないの。
「あんたは自信家ってより努力家ね。そう言うとこブラが似てるの。」
何よりも世界の平和を好み、自らの信念を崩す事なく世界中を飛び回っている。
「自分の幸せなんて二の次って感じね。あんたも、そろそろ楽をしてもいい頃だと思うけど。」
闇雲に走るだけの人生もいいけれど。
子供の手が離れた余生位は、私とのんびり暮らして見ない?
「馬鹿な。」
そう言うって分かってたわ。
けど、聞いてみたかったのよ。
山よりも高いプライドと、何者にも劣る事のない気品に満ちたサイヤの血。
トランクスは、カプセルコーポ社を引き継ぎ人々の暮らしを豊かにする手助けを。
ブラは、世界中を飛び回り戦争撲滅を訴え続けている。
戦闘と殺戮を好む部分は、ただの迷信だったのだろうと思う程。
あんたが守り抜き、時折厳しく向き合った子供達は、今大きく羽を広げて羽ばたいてる。
ほんと、感謝してるわ。
あんたと出会った事。
あんたの子供を産んだ事。
そして、あんたを愛した事を。