小説
□耳をすませば(10p)
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「う…だって考えだしたら色々気になって…っ、もうダメだぁっ!」
『じゃあ、たまには仕返しでもしてみたらどうだ?』
「…え?」
相手からの予想だにしない提案に、Bの目は開かれた。
『だから、盗聴器を奴の屋敷に仕掛けてやるんだよ。名付けて“目には目を、ユーゼフにも盗聴器を”作戦ってな!』
「なっ…!!そんなこと出来るわけ…!第一、どうやってアノ家に仕掛けるっていうんだよ…」
ユーゼフの事となると終始弱気なBとは対照的に、ヘイヂはやる気に充ちていた。
『まぁ、そこはオレにまかせとけって!』
楽しそうに立ち去る彼女を、Bは不安そうに見つめていた。
その日の夜…。