曖昧な僕ら。


□AとBの価値
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バイト先のコンビニの自動ドアは節操が無い。
人や猫ならいざ知らず、風でさえも迎え入れてしまう。
だから入り口に近いレジはとても寒いのだ。
冷え性でなくとも今年の冬は堪える。
今立ち読みしている強面のお兄さんが帰ってくれたら客は0、温かい控え室に帰れると思ったのにお兄さんはサ○デーを読み終え今度はマガジ○を掴んだ。
またドアが開く。
間違ってもお兄さんは睨めないので真っ暗の中に白いものをチラつかせた寒々しい外を睨んだ。

「(…A、ちゃんと屋根のあるところで寝てんのかな。)」

僕も早く帰って温かい部屋で布団に包まって眠りたい。

 

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