曖昧な僕ら。2

□綻ぶ春
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桜が咲いて漸く予定が合い、BはCと食事をする事になった。
当日、朝。
洗濯物を干し終えて、澄み渡る青い空を見上げて微笑んだ。
出掛けるのは夜だが、今から良い天気に超した事は無い。

「何処に連れてってくれるんだろう?」

相手はお金持ちだ。
コンビニバイトでは到底近寄れないお高めなお店かもしれない。
ましてや服を着た野生動物なんか、要はAでは思い付かないお洒落なお店かもしれない。
期待は高まる。

「あの野郎、何処で情報得て来たのかホワイトデーにキャンディー返しやがったからな。」

確かに美味しかったけれどもと、Bは洗濯機上の収納棚にカゴをしまい、たまたま鏡が目に入って立ち止った。

 

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