Milky load.

□]Wencount
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昼過ぎ。
ラビは司令官室で両手を腰に、斜に構えて任務を頂戴した。

「…という訳で、今回の任務は短いですが、」

「短けえのは危険が大き過ぎるから深追いすんなってこったろ。」

「そうです。何か質問は?」

「ねえ。」

「では僕から質問です。」

腹が膨れたラビは欠伸を漏らす。

「何故呼んでもない副リーダーの君がここに?」

「リーダーが代わりに行けってよ。」

欠伸の余韻が残る目で睨むラビに、ラドクリフは苦笑いを浮かべる。

「司令官とリーダーとして、仲直りはしましたよ。」

「ほお?じゃあ次は何をしたんだ?」

「何もしていませんよ。呼んだのに来たのは君ですし。」

「ふうん。…まあ、作戦に支障のねえ程度に勝手にしてろ。」

「君が心配する事ではありませんし、心配される事実もありません。何度も言いますが、仲直りしたんです。」

ラドクリフは意地悪く笑う。

「既に次の一手も打っている。」

「ああ、そう。隊として支障のねえ程度にしろ。」

「それは自信がないです。」

「リーダーを殺すぞ。」

「それは無い。」

ラビが眉間の皺を深くした。
ラドクリフの嬉しそうな笑みの口が、吊り上がる。

「この僕が居る限り、必ず。」

「ふん、テメエの所為で無茶して死んじまいそうだがな。」

ラドクリフは可笑しそうに笑うだけだ。
ラビは舌打ちをし、乱暴に扉を閉めて出て行った。
ラドクリフはラビを耳だけで見送り、顔を引き締めた。

「何がなんでも僕が彼を守り抜いて見せます。」


 

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