戦国BASARA


□想い合う
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「秀吉、今日もお疲れ様」
「ああ、うむ」

秀吉はいつもこんな感じの対応だ。別にそれが気に障る、とかそういうのではなく。
秀吉は口下手だから、でもたまに少し寂しいような気がする。

「えっと…」

かといって、普通の会話をしようと思うと、自分もそこまで饒舌なわけではなく。

「兵たちももう下がらせたよ。君も疲れただろう。そろそろ寝たほうがいいんじゃない?」
「ああ…うむ」

そう返事はしながらも、秀吉は机の上の膨大な仕事をこなしていた。
多分一段落つくまで休む気は無いのだろう。

「最近出兵ばかりで仕事が溜まっているんだね、手伝おうか?」
「半兵衛」
「えっ、何?」

手伝おうとして腰をおろしかけたとき、秀吉に呼ばれる。

「…お前も自分の仕事があるだろう、手伝いは不要」


言われてはっとした。
そのとおりである。
なんだか途端に恥ずかしくなってきてしまった。

「え、あ、そうだよね、ごめんね、邪魔して、じゃ、じゃあ、また明日、おやすみ」


そういってそそくさと秀吉の部屋をあとにしてしまった。
邪魔してごめんね、秀吉。

そして自室に残された、秀吉。

(半兵衛を労ったつもりだったのだが)

ちっとも上手くいえなかった、こんなとき自分が物凄く饒舌であればこんなに悩むこともなかろうに。
もどかしい。

(…ゆっくり休め、半兵衛)
(無理しないでね、秀吉)



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