不二受短編2

□DNA(蔵不二)
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『DNA』が恋する相手。

不二にとっては、それが白石蔵ノ介という男。


不二の中に、何度も何度も種をつけ、性欲と独占欲をぶつけてくる男だ。
「えぇ眺めやな」
不二を腹に乗せて下から笑みを浮かべる白石に、不二はそっと目を伏せた。
「可愛えで、不二クン」
恋する相手に口説き文句を吐かれて、なにも感じないほど不二は鈍感ではない。
それどころか。
「…ナカ、締まったな。ホンマに可愛えやつや」
不二の胎内が反応したのに、白石が嬉しげに笑う。
「白石のばか」
白石の肩に両手を掛けて屈み込んだ不二に、白石が慣れた動作で口づけをした。

「好きやで、不二クン」

またカラダに響くようなことをわざと言う白石は意地が悪い。
「白石、好き。大好きだよ」
だから、潤んだ目で返した不二は。
「…大きくなった」
白石の肉体が反応したことに、驚きを隠せなかった。
「余裕なんだと、思ってた…」
思わず口走った不二に。
「不二クン相手にそれは無理やろ」

軽く白石は答えたが、その眼差しが真剣であることを物語っていた。


────『DNA』が恋する相手。



2015.7.8 13:41
 

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