不二受短編2

□熱情(蔵不二)
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大会会場のシャワー室。
残って打ち合っていた白石と不二だけが、今シャワーの下にいる。
「不二クン、打球重うなったなぁ」
「本当? 嬉しいな」
ふたりだけの、暗黙の了解。
不二が自ら白石の前に立って、その腕の中に入った。
「ん…」
少年同士の、不器用な甘い口づけが交わされる。
「可愛えで、不二クン」
早くも熱情を下半身に巡らせた白石が、ちょっと困ったように笑った。
白石と不二は、付き合っている。


「この間、謙也とクラスメートが、試合前にヤれるかっちゅう話しとったんや」
『セックスは脚にクる』。
それは男なら誰でも知っている感覚。
「うん。…それで、白石は?」
促した不二に。
「俺は不二クンとなら、ヤれる気ぃする」
甘く笑った白石が、不二の耳にかかった髪を掻き上げてやり、角度のあるキスを落とした。
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