不二受短編2

□イタズラ(ニオ不二)
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「え? 仁王への不満?」
不二は少し考えた後。
「…モテ過ぎるところかな?」
小首を傾げて幸村に返した。
青学の不二と立海の仁王は付き合っている。
今日は練習試合の打ち合わせに青学にやってきた幸村に、不二は近況報告を兼ねて呼び出されていた。
青学の屋上に、だ。
「…そうか。それは仕方ないな。仁王は派手好きだが、不二一筋だ。心配ない」
チームメイトとして仁王をそう評価した幸村は、
「ありがとう。じゃ、また練習試合で」
と言って去りかけた。
そこへ。
「幸村、ちょっと待って」
不二が後ろから声をかけ。
「ちょっとごめんね」
なんと、幸村の頬に鼻を埋めた。
「不二?」
幸村の問いかけに。
「やっぱり、仁王だ。仁王の肌の匂いをぼくが間違えるわけない」
不二がくすりと笑った。

「よう見抜いたぜよ、不二」

幸村のウィッグを外した仁王が、不二の前で飄々と笑っていた。
「屋上に呼び出された時から、きみじゃないかと思ってた」
不二は仁王の腕に手をかけ、そこに飛び込んで甘える仕草をした。
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