不二受短編2

□リップサービス(蔵不二)
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「好きやで」
白石にそう言われる度、不二の中に甘い切なさが降り積もっていく。
「それ、元カノさんにも言ってたんだろ」
口をふさぐように白石の唇に噛み付く不二が、白石には可愛かった。

不二の中に揺らめく炎が、白石には嬉しかった。
滑らかな肌に散る、白石の所有印。
不二は白石だけのものだ。

対して、白石はというと。
白石は、女にモテる。
白石に群がる女の中には、白石の元カノもいた。
それを不二が知ったとき、不二は激しく動揺した素振りを見せた。

「元カノさんにも、好きって言ったんだよね」
女の体を抱きながら、きっと何度も。
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