不二受短編2
□専属契約(蔵不二)
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白石と不二が専属契約を結んだニュースは、瞬く間に業界を駆け抜けた。
業界誌の有名な雑誌までもが、堂々と記事に取り上げるほどに。
「まぁ、ええんとちゃいます?」
話を聞いた財前は、あっけらかんとしていた。
「アンタが不二さんと撮るん決まった時から、だいたい予想はしてましたし」
アンタが本命放すわけあらへんやろし、と。
「財前、堪忍な。先に言わんと」
ほぼ毎回のように撮りをしていた相手の財前に、白石は詫びずにはいられない。
「気にしまへん」
それより、と。
「なんで俺が跡部さんと撮りするっちゅう話ですけど」
財前が憮然としたのにはわけがある。
『パートナー交換』
撮りのコンセプトはそういうことだった。