不二受短編

□★ブラインド(跡不二)
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「跡部」
「あン?」
「…何回目?」
言いながら、不二は髪を掻き上げた。
「――3回目」
「4回目でしょ」
間髪入れずに不二が訂正する。
「ぼく、そろそろ空達きになるよ」
不二が眼を伏せた。
「…ヤりたい気分なンだよ。付き合えよ」
セックスはふたりでするもんなンだせ、と悪戯げに笑う唇。
「今日もう部活に行けない」
「たまには休んじまえよ」
「仮にも氷帝の部長がそんなこと言ってていいのかな」
いいんだよ、と臨戦態勢に入る跡部だ。
「ちょっと待って…」
不二は跡部の胸を押した。
「本当に、腰が立たなくなるから」
跡部は絶倫だ。
「なら1日中俺の腕の中で寝てろ」
「……」
不二はじっとりと跡部を睨んだ。
恋人歴2年半。そろそろ互いの本性も見えてきたころである。
「…あと1回だけだよ」
不二がため息を吐いた。
「好きだぜ」
不二の唇に軽くキスをすると、意気揚揚と跡部は腰を遣いだした。
結局、不二は跡部に甘いのだ。
それをよく知っていて、跡部は不二に甘える。
間もなくして不二が喘ぎだした。
跡部は、どうすれば不二が悦く鳴くか知っている。
ブラインドの隙間から、朝日が漏れ込んでいた。
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