不二受短編2

□約束(蔵不二)
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不二の独占欲が、白石には堪らなく嬉しかった。
『白石、ひとりの時に抜かないで』
ある日セックスしていた時に、不二が言ったのだ。
言われた瞬間、白石は電流が走ったように感じた。
最強の殺し文句だった。


「ちゃんと全部飲みや、不二クン」
存分にセックスをしてもまだ薄くならない精液を良いことに、白石は不二に『もっと』をねだる。
「死んじゃう…」
不二がギブアップを申し出てもまだ許さない白石は、不二にぞっこんだ。
「好きやで、不二クン」
全身で愛情を伝えてくる白石に、不二も悪い気はしない。
だから、体の限界を超えても許してしまう。
「大好きだよ、白石」
困ったように笑って、不二は自分から白石に抱きついた。
「は…」
息を整えて、不二は再び訪れる、白石の与える快楽を待った。


恋のスパイスは、甘い甘い約束。
誰も知らない、ふたりだけの秘密だ。
「不二クン、次に会えるん、いつ?」
「次は────」

恋する少年達は、一途に待っている。



fin.


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