不二受短編2
□本命(蔵不二)
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ふたりは、姉の由美子に秘密で関係を持っていた。
当たり前だ。
白石の大本命が弟の不二だなどと、誰が由美子に言えよう。
「白石。姉さんとぼく、どっちが悦い?」
こんな昏い眼差しを不二がするようになったのは、いつからだろう。
「もちろん、不二クンやで」
「ふうん」
自分から聞いておいて知らないふりで、不二が白石の首に腕を絡めてキスをねだった。
「きみ、ぼくの髪好きだよね」
髪を撫でられて、くすぐったそうに不二が笑った。
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