不二受短編

□★グランドスラム(リョ不二)2
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大きく開脚された不二の脚が、空中でゆさゆさと揺れる。
リョーマは不二の太ももを掴んで、激しく腰を突き上げていた。
不二がリョーマのしなやかに堅い肩を掴む。
「…ぁ…ぁ…ぁあ…ッ」
不二の甘く擦れた声が、リョーマの耳をくすぐった。
不二は中学のときにわずかに声変わりしただけで、軽やかで涼しげな声は相変わらずだ。
リョーマはその声が好きだった。
特にセックスのときの、濡れた声が。
「…不二先輩」
だからリョーマは、もっとその声を聴きたがる。
「…ぁ…ッ……ん、…ぃッ」
いや、やめろ、と不二の喉が擦れた。
だが、それを聞いてやるリョーマではない。
「めちゃくちゃに、なっちゃいなよ」
我も忘れて。
リョーマの甘言は、ひどく優しく不二の耳に囁き込まれる。
「…ぁ……や…ッ…」
不二は抗いながら果てた。
その収縮で、リョーマの雄が勢い良く精液を搾り取られる。
 

「……馬鹿」
ぐったりとベッドに沈んだ裸体の不二が、眼の上に腕をやって小さく呟く。
「へへっ」
笑ったリョーマが、不二の横に肘をついた。
「新婚旅行だもん。愉しまなきゃ」
「だからって、毎日…」
1週間の予定で滞在して、今日で4日目だ。
「きみ、激しいし…」
若いからね、とリョーマが笑う。
それに、と口には出さずにリョーマは思う。
――アンタが乱れて啼くとこ見るの、大好きだし。
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