不二受短編

□★グランドスラム(リョ不二)3
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20××年。
ニューヨーク。


風呂から出てきたリョーマは、不二がバスローブ姿でソファに寝ているのを見つけた。
「……」
上半身裸でハーフパンツを履いたリョーマが、タオルを頭にかけたまま冷蔵庫を開けてミネラルウォーターを取り出す。
ミネラルウォーターを飲みながら不二のところへやって来て、リョーマはじっと彼の寝顔を見下ろした。
「……風邪引くじゃん」
ため息を吐いてペットボトルを床に置き、リョーマが不二の体を抱き上げる。
今ではふたりの体格差は、リョーマの腕の中に不二がすっぽり納まるようになっていた。
「ん…」
「あ、起きた?」
ベッドへ運んでいく廊下で、不二が眼を開ける。
「ごめん」
「別に」
不二をベッドに下ろしたリョーマは、リビングの電気を消してきてベッドサイドのランプをつけた。
不二の隣に潜り込むと、リョーマは枕を背に座っている彼の胸をはだけて顔を埋める。
「リョーマくん。誕生日おめでとう」
リョーマが顔を上げた。
時刻は0時をわずかに過ぎたころ。
「ありがと」
リョーマは笑って不二に口付けた。
不二がリョーマの頭を捕らえて、角度を変えて口付けを深くする。

甘い夜の始まりだった。

ベッドの中で体を重ねて、思う様たっぷりと愛し合った後、ふたりはじゃれあった。
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