トリブラ
□真珠
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雲一つない空
月光が海に映し
出されていた
君の髪や素肌が
月の光に照らされて
私は思わず目を細めた
§真珠§
拳銃の音が鳴り響く
「くっ…!」
下を見れば波飛沫が音を立てて海岸へ叩きつけていた。
「エステル、神父!……、っ…不意打ちをつかれタ…」
返事がない事と、今の状況でエステルの救助に行けない事が腹立だしい。
まさかこんな状況で薔薇騎士団からの手先が送り込まれるなどと
「メンフィス伯」
背を向けていたイオンの後ろでトレスが銃弾を撃つ。
彼にとって銃を扱うのはたやすく、先程からも敵の急所を狙い、外さず片付けていた。
ひとまず打った弾の殻を抜いてイオンにつげた。
「シスターエステルにはナイトロード神父がついている」
「…ン、」
ここが済み次第探しに行こう。
「これ以上エステルに何かあったら只では済まさン