トリブラ

□日常
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「ふう……」





やっと任務も終わって
自分の部屋に戻ることが出来た。
明日は休みで何の
予定も入っていないけれど、
あえて何をしようかとも思わない。



聖皇所での書類も片付いているし、
レポートもまとめてしまったし
自分の事なのだから明日になったら
何か思いつくだろう。







コンコン



「…?…、誰かしら」



ふとドアを叩く音が聞こえ、
部屋の扉を開けた。



ガチャ




「すみません夜分遅くに…。」



そこにいたのは頭をボサボサにした
アベル神父だった



「どうかなさったんですか
神父様…?」



「…いや……
あのですね…」



と、部屋の入り口で立ち話も
何だったので部屋の
中に招き入れる











先程飲んでいたアールグレイの紅茶を
温めなおし、
ティーンカップとスプーン、
砂糖をテーブルにおいた。
アベルはさっそく白い湯気の立つ
紅茶に13個砂糖を溶かし、
「いただきます」
と手を合わせて紅茶を飲む。


余程急いでいたのだろうか…と、
疑問も含めつつ立ち上がって
神父の横に立った





「あの……神父様ちょっと
動かないで下さいね」



「…へ?」





手を伸ばして髪に引っかかった
葉っぱを取り払う。そのままストンと腰を下ろした


「それで何で葉っぱが頭に
付いてるんですか?」



「あ〜、これはですね。
近道しようとして公園を通ったら
眼鏡を落としてしまって、
多分探してる内に…」



「で、…眼鏡、
どうしたんですか」



掛けてない様ですけど



「見つからないので、真っ直ぐ
こっちに来ちゃいました☆」
てへ☆




がたん!

何がてへ☆ですか!
テーブルを叩いてやった。
怯えた顔をした神父様をしりめに
言葉をはしらせる。



「〜もうっ!神父様はお茶でも
飲んでて下さい!」
「え、エステルさん!?」



神父様の言葉を完全無視

怒りの拳を下ろして隣の部屋へ
行き、片手にランプを持って
部屋を出た。

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