Pr.

□もう一度キスを
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「だからって大声出さなくたっ
ていいじゃないですか!」


ぎゃあぎゃあと
こんな痴話喧嘩よくあることだ
けど、まさかこの後あんな事に
なるとは思わなかったわ。







べちょ







変な音が耳についた

そして、二人の視線は真下に




その音は
アベルの持っていたアイスが溶けて
自然的に落下し、エステルの僧衣服に
直撃した音である。





「……ぁ」

「……」



暑い地域なのに一部分だけが
寒氷と化す

それを身重って体験するアベルは
口が思わず『∨』の字になって
冷や汗を掻いた。





思いっきり怒ってらっしゃいま
す、よね………?






目線をしたにした彼女は一向に
顔を上げない。
ただ、視界をチラッと上に移すと
僧衣服を掴んで
にわかだが震えていた。

泣いていると
怒っていると
どちらかならば後者の方だろう。



まさしく火に油を注いだ状態。


時間がたっても顔を伏せたまま
顔を上げず、不穏な空気が流れたまま。
暑いのに冷や汗がだらだらとして
アベルはたまらず謝ろうと一気に
顔を上げた。



「エステルさん!ごめんなさ…
…あれ、?」



既にそこには彼女の姿はなく、
むなしい風だけがアベルの頬をなでた








(完全に怒らせたιιι!!!)


何とか謝ろうとエステルの元へ急いだ。

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