ソメイヨシノ







貴女がもし桜になったなら、
私は灰になって貴女の元で眠り
ましょう










「キレイ…」





「この花、なんて花なんでしょう？」



それはサクラ

春の一番先に咲くソメイヨシノ
という桜なんですよ

まるで、
エステルさんに似ていますよね
？


「はい…、どうぞ。」



あげますよ。
と少し枝を折った桜をめにして
彼女は怒り顔になった。



「枝を折っちゃ可哀想です！」


私は…あぁ、そうか。と実感する。
枝を追ってプレゼントしたつもりが
逆に怒られてしまうとは



「でも…」



「このままだと可哀想なので、
貰っておきます。」



私から少し離れた場所から振り
返り、再び私の元に歩み寄って
桜の枝を受け取った