空の軌跡

□仮面と素顔
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例え、どんなに厚い仮面を被っていても
その下に必ず素顔はあるから――

仮面と素顔


未知のアーティファクトによって、未知の空間へととばされたケビンとリース、そして封印されていたケビンの仲間達。そこにはその仲間達と楽しそうに話すケビンが――
リースは気付いていた。ケビンが仲間達に真に心を許してはいないと。ケビンが仲間達との間にどこか厚い壁を作っていることに。ケビンがとても厚い仮面を被っていることに。
「ケビン」
「なんや、リース?」
「ケビン。今、本当に幸せ?」
「なんやリース、いきなりそんなこと聞きおって。どっか悪いとこでもあるんとちゃうか?」
「ケビンは……ううん。なんでもない」
聞いたところでケビンの口から本当のことが聞けるとは思っていないから。
「なんや。へんなやつやな。なんかあったらすぐ言うんやで?」
「うん。ありがとう、ケビン」
どんなに厚い仮面を被っていても。
その下に素顔はあるから。
いつか
ケビンの仮面を剥ぎとって
もう一度
昔のように――
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