イナイレ

□激短文
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性格、呼び方は妄想です。


***


もしも明日、地球全土が爆発するとしても。

「ふーん」の一言で済ます。それが、浜野くんだ。

だからと言って、ひねくれているわけでもないし、無気力なわけでもないし、ましてや自暴自棄なわけでもない。

どうでも良さげに返事をするのは、希望のない現実でも現実として、スッと受け入れられる人だからなのだと、俺は思う。

それなら。

(浜野くんには、怖いものなんて何もないんだろうな)

現実を事実と肯定して共存しているということは、そういうことだ。

怖いものが世の中に溢れかえっている僕には、その心境が全く見えそうにない。

まるで、

「世界から切り離された人みたいだよね」

と、俺は浜野くんになんとなく言った。
浜野くんは笑って、

「世界から隔離されてんだよ」

と答え、軽く口を上げた。

「ま、どうでもいんじゃね?」

明後日の方を向いた浜野くんは。
自分の感情の浮き方が他人とは違うことを――いつもと同じように、現実として受け止めていた。

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