最遊記(Not.D)

□光(悟浄)
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トントン

扉を叩く音が聞こえる。三蔵の視線に射られる様にして、俺は、髪の毛をかきあげながら、扉を開いた。

「はいはい。っと…」
扉を開いても、誰も居なくて、俺は、扉を閉める。すると、強引に扉を叩く音が聞こえる。

「はぁ〜…」

扉を開けると、其処には、茶髪の少年が1人立っていた。垂れ目に、紅い瞳…。

「ったく、迷子かよ。なんだって…」
「お兄さん達、三蔵一行?」
「ん、まぁな」
「じゃあ、これ」

少年は一通の手紙を差し出した。

「ん?」
「これ、渡せって。読んでみたら」

悟浄は手紙を開け、目を通すと、我が目を疑った。再度、目を通しても、其処に書かれている内容は変わらなかった。

「おい、三蔵。八戒。これ見てみろ」

少し不機嫌に三蔵が腰を上げ、悟浄が手にしていた手紙を取り上げると、それに続いた、八戒が読みあげる。

『この子は、貴方の子です』

「おい、どういう事だ?」
「んなの、俺が知るかよ」
「お前の問題だろうが、エロ河童」
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