最遊記(Not.D)
□各々のLove style?
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穏やかな午後、悟空は難しそうな顔で、1通の手紙と睨み合っていた。
そんな光景を見かねて、八戒は、洗濯物を畳みながら、口を開く。
「どうしたんですか、悟空。怖い顔して…」
悟空は、突然声をかけられた事に驚きつつも、八戒に睨み合っていた手紙を差し出してみせた。
「今日、学校で渡されたんだけど、よく解んなくてさ」
見ると、可愛らしい手紙に文字が並んでいた。
「最初に、時任に見せたら、『この超絶美形の俺様が居るのに』とか言いながら怒り出して…。で、後から来た久保田に見せたんだ。そしたらさ」
久保田は、時任が持っていた手紙を、受け取ると、軽く目を落とした
「ん、ラブレターじゃないの」
「らぶれたー?」
キョトンとその場に、立つ悟空に、優しく微笑むと、持っていた手紙を4つ折にし、そっと手渡した。
「そ、ラブレター。まぁ、好きな人に渡す手紙だ〜ね」
「ふーん…」
悟空は、持っていた手紙に、再度目線を落とした。
「まぁ、良かったんでない。別に、悪い事も無さそうだし。で、時任は、妬いてると」
薄く目を向けると、時任は、噛みつく様に、叫ぶ。