最遊記(Not.D)

□光(悟浄)
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「俺じゃねぇってんだろ!!だいたい可愛い子ちゃんと最近、遊んでも居ねぇ俺様に子供なんて居るわきゃねぇだろ。それより、三蔵なんじゃねぇのか。この垂れ目の部分なんて、特に」

三蔵は静かに、引き金に手をかける。

「殺されてぇのか」

文句を呟きながらも、悟浄は、発言を止めた。

「それにしても、困りましたね。僕達の子供じゃない事は明らかですし」
「そうなのか?」

いつの間にか、隣に来ていた悟空が不思議そうに尋ねる。

「えぇ。だから、きっと、彼の父親か母親が近くに居るかと…」
「ふぅん。じゃあさ、とりあえず、皆で飯食おうぜ。探すんだったら、その後でも大丈夫じゃん」
「ったく、お猿ちゃんは、これだから…。」
「あ、馬鹿にするなよな。このエロ河童」
「んだと、この」

そんな二人の頭を三蔵は、容赦なくハリセンで叩く。

「うるせぇんだよ、てめぇら」
「でも、確かにお腹が空いていては、良い考えも浮かびませんから、食べましょうか。ほら、貴方も」

差し出されたその手を少年は弾き返した。

「触るな!!俺に…触るな」

そんな彼の手を悟浄は、強引に掴んだ。軽い溜め息を洩らしながら…。
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