浅葱染まりし銀と黒
□序章「命運」
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慶応4年 4月6日
この日ある罪を犯し斬首となった人がいた。
その人は、ある組織を率いて国を護っていた。
人々に恐れられてはいたが信頼と信用されていた。
時に治安を維持するため浪士とのいざこざは合ったが平和ではあった……
そしてある歴史に関わる浪士を見付ける、ことにより運命の歯車が廻り始めた。
幕臣に裏切りられ続けても己の信念と誇りを胸に走り出す。
その組織の名は
"新撰組"
数々の歴史に関わり、僅か6年という歳月という短い時間を支えていた人
近藤勇
多くの信頼を寄せ、武術にたけ情に厚く穏和で懐が器が大きい人物。
なのだがそれは史実又は歴史での話。
これは、近藤勇に死して成り代わってしまい激動の嵐に捲き込まれた少女。
柚那
数百年先の未来にいた彼女が自らの葛藤、後悔、知識を得て歩き出す物語
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「……今日は満月だったんだなぁ」
慶応4年4月、彼女は近藤勇としての生涯が終わろうとしていた。
今は牢獄、翌日には刑が執行される。
彼女もまた、歴史を変えぬようと多少は、違くとも仲間を逃がすため例え死ぬと分かっていても生き延びて貰うため自分を偽り長年友として相棒として戦ってきた男と別れてきた。
「歳は……総司……逃げれたのかなぁ」
「いや逃げれた筈、歴史通りに進んでるならきっと……」
月を見上げそっと瞳を閉じ皆の無事を願っていた。
同時刻、ある世界で不審な行動をしている物体がいた。
この世界では、天人ーあまんとーと呼ばれる生物と怪しげな研究者がいた。
天人A「これで遂に完成したんだ」
研究者A「あぁ。コレさえあれば幕府や国も……」
天人D「まず手始めに……を」
怪しげな機械の前で話す3人。
それを死角になる方から耳を澄ませ聞いていた一人の地味がいた。
?「地味じゃねぇよ!!ってこんなことしてないでもう少し探らないと(汗)」
暫くして3人は、機械の状態を確認してその場を去っていった。
すかさず去っていった場所を念入りに探す青年
怪しげな機械は、沢山の重機と管で繋がれておりパソコンのキーボードみたいなものが付いていた。
青年は其を操作し続けていくと目を疑うような内容がびっしり書かれていた。
?「っ!早く副長に知らせなきゃ?!」
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チュドーン
?「総悟ぉぉぉぉ!!!」
ところかわって此処は真選組
真に選ぶと書かれた方の屯所内
朝からバズーカの音と共に怒鳴り声が聞こえる
何時もと同じ光景
だがこの光景は、後数時間で変わるとは誰しも思はない
?「ったくあの餓鬼(怒)」
片手をポケットに入れ片手を頭に当てガシガシ掻いている長身で黒服を着ている青年
所々埃だっていた
先程、栗色の髪をした青年に部屋で寝ていた所、バズーカ撃たれ目を覚ますという事態に陥った為である
?「にしても山崎の野郎、何時までかかってやがる(怒)」
ブツブツ文句を言いながら朝食を食べに向かい、食堂のおばちゃんからトレイを受け取り席へ着く