摘めない徒花

□恋愛死
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※死ネタ、性格悪い気がする









流れていく、血。

自分の生命が減っていくような、だんだん力が抜けていく感じ…


ずっと望んでた形に限り無く近い死。私には後悔はないのに、今にも泣き出しそうな(もう泣いてるのかもしれない、視界が歪んでてよく見えない)隼人は手当てをしようとしてるけど、出血が酷過ぎてどうしようもない。



「は、やと…」

「彼方さん!喋らないでください!」


叫ぶような声が鼻声で思わず笑ってしまった。あぁ、愛おしい。あんなにどうでもいい存在だったのに、私の中でこんなに大きくなってた。私を生に繋いでた一番強い糸。


私は私のしたいことをしただけだから謝りはしないし、死んでからも色々押し付けるつもりだけど、



「あと、よろしく…ね」

「何を仰ってるんですか!」



馬鹿みたいに真面目な隼人を繋ぎ止める言葉。私は笑っているんだろう…これで隼人はボンゴレから、私から離れられない。




そしてこれで止めを刺す。


「はや、と、」


ーだいすきー



私は残ってた力を使って隼人のネクタイを引っ張り耳元で囁いた。私をボスにしなければ、隼人は幸せだったかも知れない。それが分かってても手放せるほど私は出来ていないから、私は…私と一緒に隼人も殺すよ。


意識は黒に塗り潰された




***
いぇーい、自発的ヤンデレブーム(笑)彼方さんがヤンデレるとこうなります。たぶん。この場合一応両片思いでしたな二人。彼方さんは知ってて言わなかった。獄は敬愛すべきボスでしかないとか信じてて恋愛的な意味だとは気が付いてなかった。それは無意識下のボスと部下としての予防線で最後にそれを壊していった彼方さん。これ続くかも… 生きてたらverと死んでたらverで(笑)
2010/08/12
 

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