非夢

□涙
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長期の任務から久々に村に帰ってきてたオレは、木陰で1人本を読レナを見つけた。


「ねぇちゃ…」


声をかけようとして、途中で止まった。彼女の瞳は遠い何処かを見つめていた。


「あれ…?お帰り、フレディ」


オレが声をかけられずにレナの方を見ていると、レナの方がオレに気付いて声をかけた。


「ただいま、ねえちゃん。こんなとこに1人でどうしたの?」


いくら村の中でも1人じゃ危ないし…そう続けたオレにレナは、困ったように微笑んだ。


「えっーと、ちょっとぼーっとしちゃって…」

「……ホントに?」

「うっ」


明らかに目を泳がせて嘘をついているレナに軽く追及すると、彼女はぽつりぽつりと言葉を漏らした。


「あのね、」

「もしなんて考えても、どうにもならないし、生きてる限り前に進まなきゃいけないのもわかってるの。でも、たまに思い出すくらいは許されるかな?」


目に涙を溜めて、それでも涙を流さない泣きそうな笑みで彼女は言った。


「大丈夫だよ、レナ。」


オレから零れた言葉は、思ったよりしっかりしていて、それでも柔らかかった。



「確かに止まるのは駄目だ。だけど思い出すのは駄目じゃない。もし、他の誰かが駄目って言ってもオレが許すよ。だから…、だから今は、泣いていいよ…」



「あっ…」



頬を伝った涙に小さく声を漏らすと、レナは静かに泣き始めた。



「大丈夫、大丈夫だから…」




オレはそう言いながら、レナを抱き寄せる事しか出来なかった…








***
イメージは強くなったけど、たまに弱いとこを見せるレナと、強いからこそ自分の無力を感じるフレディ。レナが縋るのがフレディでそんなレナを護りたいと思うフレディ

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