夢小説

□出会い。そして始まりの鐘。
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- プロローグ -



「アルっ。今度こそ賢者の石を見つけような!」
「そうだね。兄さん。今度こそ…」
ガツッ。鉄と鉄がぶつかりあう音が響いた。
ここは中央(セントラル)。人がたくさん通る道の脇で、金髪でみつあみをしている少年がいた。
手には手袋をはめていて、黒い服の上に赤いジャケットを羽織っている。
その隣には鎧が座っていた。
『まもなくーイーストシティ行きの列車がー…』
その声を聞き、金髪の少年は立ち上がった。
そして鎧も一緒に立ち上がると、二人の背の大きさがよく分かる。
「さて、行くか。」
と金髪の少年が歩き出すと、前に青い服を着た人が数人二人の前に立ちふさがった。
「ちょっと待ちなさい。エドワード君。」
「あ、中尉…?うわっ!なにすんだよ!?」
金髪の少年は初めに話かけられた女の人に返事をする暇もなく周りにいた男に無理矢理車に乗せられた。
車はすぐに走り出した。
もちろん、鎧も乗っていた。
しかし、こっちは自主的に乗った。という大きな違いがあった…。
「ちょっと!なんだよ急に!」
「大佐からの呼び出しよ。貴方宛の手紙を渡されてるの。」
そういって、女の人から渡された手紙を無理矢理押し付けられ、金髪の少年は嫌々読んだ。
初めには、【エドワード・エルリックへ】と書いてあった。
中を開けて、全て読んだ金髪の少年は鼻で笑った。
「ふん。大佐も面白いこと考えてんじゃねぇか。」
「そうなのかはよくわからないけど…。エドワード君が参加してくれないとできないことなのは確かね。」
そういう会話を交わしている間に、車は止まった。
三人は車から降りると、目の前にある建物に入ろうとした。
すると門番らしき人が話しかけてきた。
「君達!とくにそこの君!いくら中尉が一緒だからって、子供の遊び場じゃないんだぞ。」
門番の目は、どうみてもエドワードに向けられていた。
ムッ。ときた、金髪の少年は門番に言い返した。
「オ・レ・は!!」
「この子は鋼の錬金術師です。」
と、金髪の少年よりも中尉と呼ばれた女の人がいった。
すると門番は、「すみません!」と謝った。
そして、鎧に向かって、「頑張って下さい!」といった。
付け足しに、金髪の少年に、「そこのチビはおとなしくしてるんだぞ。」と言った。





その後に男の声の叫び声が聞こえたのは言うまでもない。
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