KANKORE
□*LOVE×FIGHT
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【LOVE×FIGHT】
PM17:30
鎮守府・指令室
夕日が窓辺から差し海風が吹き柔らかいカーテンが揺れる。
そんな心地好い風にうとうと観海(みみ)が眠たそうに書類を見ていた。
コンコンとドアを叩く音がし、観海は眠たそうに口を開ける。
「どなたですか?」
「提督、陸奥です。お茶を煎れました」
「陸奥ちゃんですね〜ありがとうございます」
ドアが開き陸奥がお茶を机に置き脇に抱えていた報告書を観海に渡した。
「提督、今日もお疲れ様。今夜は久しぶりにお食事にいきませんか?」
「良いですね〜観海オムライスが食べたいです〜」
「じゃあ、間宮さんの所に行きましょう」
陸奥が煎れたお茶を飲み観海は幸せそう朗らかな笑みを浮かべる。
「ちょうど陸奥ちゃんと出会ったのが今ぐらいの時期ですね」
「えぇ、懐かしいですね…」
陸奥は呉の海で沈んでいたのを長門に引き上げれこの幼い提督に出会った。
この幼い提督に頼りなさを感じたものだ。しかし…
『ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁ!!』
勢い良く荒々しく音を立てドアが開き陸奥が観海を抱きかかえる。
男が入ってきたが壁に激突し倒れた。
「あっ、金剛ちゃんどうしたんですか〜」
「どうしたんですか?金剛さん」
「相変わらず心にもない言葉をありがとう陸奥」
金剛は内心腸が煮えくり返りながらも英国帰りの紳士的笑顔を保ち服を叩き観海の手に口つける。
その様子を内心苛立たしく見ながら金剛に声をかけた。
「金剛さんなんのご用でしょうか?あいにく提督は定時となりましたので急用でなければお引き取りください」
「ご安心くださ〜い急用です」
「秘書艦として私が承りましょう」
「陸奥に用はありませ〜ん提督にお話があるので〜す」