KANKORE

□*海音ヲ聞きナガラ愛ヲ囁キ君ヲ想ウ。
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利根は観海を鳳凰丸の時代から知っていた。


鳳凰丸は二人の母のように世話をしてくれた初老ながらも気品があり年齢を感じさせない美しい女性であり幕府が誇る軍艦。


利根も筑摩も彼女が好きだった、しかし八八艦隊計画により鳳凰丸は天命を全う出来ず解体されてしまう。


命令とは言え酷だと利根が怒鳴り込みに行くも筑摩に『帝国に逆らえば利根兄さんも戦えなくなる』と止められ怒りを抑え鳳凰丸の分も戦った。





風の噂で観海が元鳳凰丸である事を知った利根は筑摩と共に観海がいる鎮守府に着任した。


そして呼び出した観海と一緒に港を歩く。



「鳳凰ま…もとい観海提督よ」
「はい」
「お主は今幸せか?」
「幸せ?」
「鳳凰丸の頃より幸せか?と聞いているのだ」
「うーん…そうですね〜鳳凰丸ちゃんの記憶はないですが観海はとても幸せですよ」

利根の質問に観海は少し困った様に首を傾げ考えると晴れた空のように明るい笑顔で答えた。


「左様か、お主が幸せならば我輩も安心じゃな」
「観海も利根ちゃんが幸せなら安心ですじゃ」
「我輩の真似をせぬで良い…そういうところは変わっておらぬな」


少し困った様な笑顔で観海の頭を撫でそっと抱き締める利根。


まだ海風が寒いが観海の温もりでそれすら感じなかった。


海音ヲ聞きナガラ愛ヲ囁キ君ヲ想ウ。
(またお主と過ごせる事に感謝する…)



初の艦かれ利根観海です。

陸奥観海と違って恋愛感情に近くないんですよね…。

利根からしたら観海は鳳凰丸が産んだ感覚で観海は愛した女の娘だからぶっこむのも時間かかっちゃうんです。

いつかは恋愛に発展する利根観海の話も書きたいです。

もちろん陸奥観海前提と長門観海前提の利根観海ですけどね(笑)

ちなみに実際に鳳凰丸と利根が出会ったかは不明なので捏造で書いただけだから突っ込み入れないでください(^ ^;)

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