KANKORE
□*泣き虫アリス
1ページ/2ページ
泣き虫アリス。
最近本部から美味しい美味しい紅茶をいつも頑張ってる金剛に淹れてあげようとティーポットを持ち上げた。
「紅茶を淹れましょ〜あっ!」
ガシャーン!
しかし手を滑らせ床に落とし割ってしまう。
「ニャー!どうしましょう!金剛ちゃん愛用のティーポットなのに!」
観海は慌ててしまいティーカップも落としてしまう。
ガシャーン!
「あわわ〜どうしましょう…とにかく片付けなきゃ!あとは通販サイトで同じものをさがさないと…」
割れたティーポットとティーカップを片付け急いで通販サイトで同じものをさがした。
特急便を使い同じタイプのティーセットを手に入れる。
「これでなんとか…」
「観海ちゃん?」
声をかけたのは金剛型2番艦の比叡。
比叡は長門や陸奥が柱島泊地に来る前まで秘書艦をしていた艦息、そして何かあるとすぐに相談出来るお兄さん的存在。
「比叡ちゃん何か用ですか?」
「ううん、さっき特急便が来てたから何か頼んだのかなって思いまして」
「なんでもないですよ〜あっ紅茶を淹れますね」
観海のぎこちなさを感じ比叡は口を開く。
「ねぇ?観海ちゃん、ちゃんと金剛お兄様に謝ろ?」
「え?」
「さっきの特急便ってそのティーセットでしょ?オレね長年金剛お兄様のティーセット見てたから違いがわかるんだよ」
比叡は金剛の側に居てティーセットも比叡が洗い片付けているのですぐに勘づいた。
毎日手入れしているので新しいティーセットに気がつき何故観海が特急便をつかったのかも知っている。
「でも金剛ちゃんおこらないかなぁ…」
「きっと金剛お兄様はそんな心が狭い方じゃないよ、でも不安ならオレが一緒に謝るよ!」
「本当?」
比叡の提案で割れたティーセットが入った箱を金剛がいるテラスに持って行く比叡と観海。