OSOMATSUSAN*R18
□罪ト罰。
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罪ト罰。
派遣のバイトを機会に家を出てバイト先に近いアパートを借りた。
アパートは古く借り手がいないと困っていた大家さんから家賃を半額で良いと言われチョロ松は快く承諾する。
1DKとはいえ一人で暮らすには狭く感じるどころか広かった、確かに1部屋に6人で寝ていたのだから仕方ない。
「古くて狭いけど…」
「十分広いですよ、家賃そんなに安くて良いんですか?」
「こんな古くて狭いアパート誰も借りないから気にしないでちょうだい」
「ありがとうございます、助かります」
チョロ松は近場のホームセンターで買った家具を配達してもらい初出勤の用意をして軽く夕食を食べると早めに寝た。
派遣バイトを始めて2ヶ月経った頃に真夜中インターホンが何度も鳴る事があり相手に見えないようにインターホンのモニターを覗くチョロ松。
そこに映っていたのは一松の尋常じゃない姿、チョロ松は怖くなり居留守を決め込む。
「なんで一松が…誰にも知らせてないのに」
居留守を決め込むチョロ松は息を殺し一松が帰るのを待っていた、インターホンを鳴らすのを止めたので帰ったのだと思った矢先ドアノブが回り出す。
「…………!」
そして彼が口を開いた。
「チョロ松兄さんいるんでしょ?出てきな…居留守使ってもわかるよ…」
チョロ松はベッドに戻りスマホを握り締め震えていた。
「ふーん…出て来ないんだ…別に良いよ…」
諦めの言葉だと安心したその時チョロ松は次の一松が発した言葉に恐怖を感じた。
「俺が…そっちに行くから」
最初は意味がわからなからずチョロ松は首を傾げる、鍵はチェーンとドアの鍵で二重になっているので開けるなど普通は不可能だがドアノブの鍵は回り開いてしまった。
「っ…!」
ゆっくりとドアが開きチェーンで引っ掛かる、しかし一松は手を差し入れ覗いた。
「はぁ…はぁ…チョロ松兄さんの匂い…良い…この匂い興奮する…」
部屋の匂いにも興奮しながらチェーンを掴み上げとうとう部屋へと入ってゆく一松。
「一松…」
「チョロ松兄さん…逢いたかった…」
「来ないで…もう戻らないって決めたんだよ」
「ねぇチョロ松兄さん…関係を勝手に終わらせないでよ」
一松は拒否の言葉を投げ掛けられても動じずチョロ松に近付いてゆく、そしてキスをするくらいの距離まで近付いた。