OSOMATSUSAN
□1/6の純情な感情。【おそ松side】
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1/6の純情な感情。【おそ松side】
ずっとガキん時みたいに喧嘩してバカやって、ただ一緒に笑えたら良い俺はそう思ってたのにアイツは俺からいつの間にか離れていた。
ガキん時はいつも二人でヤンチャしてイタズラして一緒に走って逃げて笑って、それが当たり前だと俺はそう信じていたけど違うらしい。
「なぁチョロ松お前俺と同じ学校にするんだろ?」
「ごめん…おそ松兄さん僕ね、一松と十四松と同じ高校に行くから」
チョロ松が想像と違う事を口にした、最初は聞き違いだろうともう一度聞き返してみる。
「なぁチョロ松…冗談だよな?」
「ごめん…一松と十四松をほっとけないんだよ、一松は中学の時に色々あったし十四松も一松だけに押し付けるわけにもいかないし」
「一松と十四松なんかほっときゃ良いだろ!じゃあ俺は?俺だってお前と一緒が…」
俺の言葉にチョロ松は頭を下げたまま『ゴメン』と良い続けた、だから俺もチョロ松を責める事が出来なくてただ抱き締めて頭を撫でる。
まぁ学校が違っても家に帰れば会えるわけだしと前向きに考えた、だけどチョロ松は一松と十四松の方だけ見ていて俺に構う暇はない。
長男って本当辛いよな…。
俺がチョロ松を壊れるほど愛しても1/6も伝わらない純情な感情は空回りするばかりだ。
そして二十歳越えて今に至るわけだ。
そして見ての通りギャンブルと酒と煙草中毒のクズニートの長男様だよ。
笑えんだろ?初恋拗らせてギャンブルと酒と煙草に狂ってチョロ松に呆れられてクズ長男呼ばわりされて笑って…俺なにやってんの?
マジ馬鹿だわ、いや馬鹿越えてクズだな…ははは。
本当なんでだよ…なんでなんだよ?
今チョロ松お前を抱き締めたいんだけど、そりゃあクズ長男なんかに好かれたってウザいのはわかるよ?
でも抱き締めたい!お前の匂い嗅いでお前の存在を満たしたい。
「もう何時だと思ってるの?酒飲むのは良いけど叫ばないでね」
あれ?チョロ松の声?
「何してるの?ほら肩貸してあげるから二階に行くよ、全く片付けしたんだから二階くらい一人でいってくれたって…」
そっか…俺寂しくてヤケ酒飲んでたっけ?
ははは…情けねぇ。
カッコイイ兄ちゃんでお出迎えするつもりだったのになぁ。
マジ笑える…ははは…。