OSOMATSUSAN

□switti!
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普段はキープして酒を飲むのだが今日はたくさん浴びるくらい酒を飲んだ。


それが油断を招きあんな痴態を曝す結果となる。



【switti!】



同じ警察学校の同期が結婚式をする為に上京し仕事の都合上で参加出来ないメンバーが居酒屋で集まり婚前祝いという名の飲み会にチョロ松警部と同じく同期の一松警部も参加していた。


同期と言っても仲が良かったわけじゃなくて一松警部に頼まれ渋々での参加。


「すまんな、どうしても一人で行くのが億劫でな参加費は俺が払ったし飲み放題食い放題だから好きなだけ飲み食いしたら良い」
「まぁ今日は飲みたい気分だからな、遠慮なくそうさせてもらうよ」
「だからって飲み過ぎんなよ、最近は酔っ払いをお持ち帰りされちまうらしいからな」
「大丈夫だよ、私のような30過ぎのおじさんなんか相手にしないって」
「蓼食う虫も好き好きってのもいるから気をつけろよ」


一松警部の忠告も聞かずチョロ松警部はハイピッチで梅酒に烏龍ハイにハイボールそしてビールの生ジョッキを飲んでゆく。


「はぁ〜酒って美味いなぁ・・・幸せ」
「もう好きにしろ、ただ言っとくがくれぐれも気をつけろよ」
「おう、まかせとけ〜」


心配する一松警部の忠告を聞いてる様子もなくチョロ松警部はご機嫌な様子でビール生ジョッキの2杯目を飲んでいた。


祝いが終わりそれぞれカラオケや他の店で飲み直したりと帰り一松警部も帰り支度をしている。


「おーいチョロ松それくらいにしとけ明日ダウンするぞ」
「えーまだ飲み足りない」
「お前がザルなのは知ってたが年齢考えろよ、30過ぎたら20みたいにゃあいかんからな」
「うん、あとハイボール一杯でやめる」
「その分だけ払っとくがそれ飲んだら帰れよ」


ご機嫌に手を振るチョロ松警部を残し一松警部は居酒屋を出た、入れ替わるように若い男が入店し泥酔しご機嫌なチョロ松警部の隣に座る。


「これはまたいい具合いに酔ってますね、俺も生ジョッキとつまみ盛り合わせ下さい」
「私も生ジョッキ・・・貰おうか」
「チョロ松警部飲み過ぎですよ」


名前を呼ばれ一松警部と勘違いしたチョロ松警部はその若い男に抱きついた。


「あ〜これは一松警部と勘違いしてるな・・・俺ですよ十四松です」
「あぁ君は・・・鑑識の・・・」


その若い男は十四松と名乗り現場や鑑定の時には力強い鑑識課の一人。


最近はよく昼食を一緒に食べたりする仲だがチョロ松警部はまだ彼をよく知らない。


「今日はまた結構飲みましたね」
「あぁ行きたくもない同期の婚前祝いにつきあわされて・・・気分悪いから酒飲んで憂さを晴らしてるんだよ」
「まぁわからなくはないですが・・・並んでるグラスとジョッキの数が半端ないですね」


チョロ松警部が飲んだのは梅酒5杯に烏龍ハイ6杯にハイボールが3杯そして生ジョッキ3杯の合計グラスが14個そしてジョッキが3つ並んでいた。


流石に飲み過ぎだとそれを見た十四松鑑識官も心配になり自分も一通り飲むと支払いを済ませ泥酔しているチョロ松警部を抱きかかえタクシーに乗り居酒屋をあとにする。





しばらくタクシーを走らせ到着したのは如何にも怪しい雰囲気なホテル所謂ラブホテル。


まだ告白はしていないがチョロ松警部に好意を抱いていたのは事実で今夜こそは想いを伝える為にラブホテルに連れ込み既成事実を作るつもりでチョロ松警部の後をつけていた。


「今夜は楽しませて頂きますよ・・・チョロ松警部殿」



そしてベッドで横たわるチョロ松警部に近付きまるで獲物を見つめる十四松鑑識官は呟いた。



switti!【under】に続く・・・

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