OSOMATSUSAN*R18

□Door
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その優しい視線も

その可愛い笑顔も

そのドキドキするくらい可愛い声も

その甘い香りがする肉体(カラダ)も

ぜーんぶオレのにしちゃうからね

幸せにしてあげる






【Door】




FXで大儲けしアパートを買い占めある程度の株を片付け愛しい人間が通るのを待っていた。


それは前の家を立ち退きさせられネットカフェで生活しているチョロ松。


仕事は派遣らしく毎日はないらしくコンビニで食料を買ってる時に隣の不動産屋で物件を見ていた、店の中から保証人がないと無理だと言われてるのを聞きこれはチャンスだと今日は声をかけようと決心した十四松。


「あの〜今家を探してるんですか?」
「えっ?あぁ今探してるんですが・・・君は誰?」
「十四松だよ」
「十四松さんね、僕はチョロ松って言います」


突然声をかけられ驚くチョロ松を見て十四松はチョロ松を肩に担ぎアパートに戻った。


「あの・・・まだ決めたわけじゃ」
「でも住む家ないんでしょ?」
「・・・・・」
「だったらオレのアパートに住みなよ」


十四松の提案に他の物件が見つかるまでこのアパートに住む事にしたチョロ松。


アパートは十四松以外住んでいないらしく周りは家などなく木々が茂り少し遠い場所にコンビニとコインランドリーがあるくらいで寂しい感じがした、それよりも問題はアパートでのルールでチョロ松は半ば呆れてしまう。



__________________

[アパートでのルール]

一、毎朝管理人に必ず挨拶する事

二、仕事以外は朝昼晩必ず管理人と一緒に食事をする事

三、外出時は鍵を管理人に預ける事

四、就寝時は管理人と一緒の布団で寝る事

五、管理人が欲しったら相手をする事

__________________



まだ書いてあったが読む気にもならず逃げたかったが家賃も敷金も無料だと聞き金銭的にキツイ立場のチョロ松には無料なら我慢しようと自分に言いかせた。


最低限の家具や家電は設置されており冷蔵庫には食料と飲み物と調味料が入っている、まさにあのルールを除けばチョロ松には天国。


「ネットカフェ生活からやっと解放される・・・ネットカフェだとゆっくり寝れないんだよね」


リュックとバックを下ろし冷蔵庫からジュースを取り出し飲む。


テレビはCSやBSも見られチョロ松が好きなアイドルのライブも見られ夢中で見ていると飲んでいたジュースのペットボトルが未開封になていた。


「あれ?さっきまで飲んでたのに新しいのになってる」
「どうしたの?」
「うわあっ!か・・・管理人さん」
「十四松だよ」
「え?」
「管理人さんじゃなくて十四松っちゃうから呼んでオレもチョロ松さんって呼ぶから」
「えっと・・・十四松さん」
「なに?」


さっきまで飲んでたジュースが未開封になってたのを十四松に話すと十四松
は笑いながら答える。


「さっきのジュース空になってたから新しいの置いたんだけどチョロ松さんテレビに夢中だったから邪魔しちゃいけないから黙って置いたんだ」
「そうだったんですか・・・有難うございます」


チョロ松は初め十四松の気遣いだと思っていたが実際は違い十四松はチョロ松が飲みかけのジュースのペットボトルを持ち帰り仕事部屋に貼られてるチョロ松の写真を肴にそのジュースを飲んでいた。


「ちゃんと監視(みて)てあげる」


そしてチョロ松が仕事に行く人以外のはずっと隠し監視カメラでチョロ松を監視しチョロ松の行動力は全て十四松に筒抜けになってしまう。


チョロ松はそもそも友達は少なくネット内での関係しかもネット内でも監視されチョロ松の事で十四松が知らないこのはない。


知らないのは監視されているチョロ松本人だけ。


「今日も仕事疲れた〜」
「おかえりー今日も大変だったね、あんなに荷物抱えてたんだもん疲れるよね」
「え?」


仕事の内容を伝えてないのに何故十四松は知ってるのかチョロ松は驚いた。


「だって腰をさすってたしすごく疲れてるみたいだから力仕事かな?って」
「あぁ、それで・・・なんか十四松さんってすごいですね」
「あはは、たまたまだよ」
「確かに腰をさすってましたもんね」


チョロ松は十四松が自分を気遣ってくれている優しさからだと嬉しく感じずっと此所に住んでも良いと思っているが十四松は気遣ってではなく尾行しチョロ松の仕事場までついて行き監視していたさら知ってる。


しかも派遣先は十四松が株主の会社で彼の出入りは会社が許してくれていたから出来たチョロ松の監視。


誰かと仲良く話してるだけでスマホが鳴り中断させられたり仕事が終わるとすぐに帰宅するように言われる、欲しいものは十四松がAmazonなとの通販サイトで買ってくれるからチョロ松は最近買い物をしていない。








半年が経った頃仕事場から近い物件が見つかりチョロ松はずっと無料で住まわせて貰うのも悪いと思い引越しを考えた。



黙って去るのは失礼だと思いチョロ松は十四松の部屋を訪ねる、そこには十四松の姿はなくもう一つの部屋のドアが少し開いていたのでチョロ松は悪いと思いながらドアをあけた。
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